iPadOS 14.7（18G69）リリース。6件の機能改善、問題の修正、37件のセキュリティ問題（CVE）に対応したメジャーアップデート。更新すべきか否か、サイズ、更新内容、時間、更新後不具合の有無についてご紹介

2021年7月22日。前回のリリースから8週間。iPadOS 14.7（18G69）がリリースされました。6件の機能改善、問題の修正、37件のセキュリティ問題（CVE）に対応したメジャーアップデートです。

本記事ではiPadOS 14.7に更新すべきか否か、サイズ、更新内容、所要時間、更新後不具合などを紹介します。

2日前にiPhone用のiOS 14.7、Apple Watch用のwatchOS 7.6、同日にMac用のmacOS Big Sur 11.5 がリリースされています。

該当機器をお持ちの方は合わせてご確認ください。

iPadOS 14.7 アップデートすべき？待つべき？

前回のiPadOS 14.6がリリースされてから8週間。14.6から14.7と連続で2番目の数字が変更されるメジャーアップデートとなります。

今回は、

• 6件の機能改善と問題の修正
• 21カテゴリで37件のセキュリティ問題（CVE）

への対応が含まれています。

今回のアップデートをしてもよいのは、

• 改善された機能を利用したい方
• 該当する問題に直面している方
• セキュリティ意識の高い方
• 最新版を利用したい方

です。

• iPadを会社業務で使っている方
• iPadで利用しているアプリが利用できないと困る方
• ゲームを利用している方
• アプリのデータ損失が発生すると困る方
• 心配性な方

については、最低限、利用しているアプリがiPadOS 14.7に対応するまではアップデートを控えてください。

• 慎重派の方
• 不具合が発生した場合、自分で対応出来ない方

は、1ヶ月は様子見することをオススメします。

逆に個人で普通に利用している方で手間をかけたくない方は「ソフトウェア・アップデート」の「自動アップデート」をオンにしてしまうというのもアリかと思います。

iPadOS 14.7 にアップデート後の不具合について

2021年7月30日10:30現在、手元にあるiPad Pro M1 2021をiPadOS 14.7にアップデートしましたが、

• 文鎮化する
• 起動しない
• 再起動を繰り返す

などの不具合は発生していません。

その他の不具合については気づいたら更新します。

iPadOS 14.7 のサイズとアップデート所要時間、更新後のバージョンについて

今回のiPadOS 14.7のリリースに伴い、手持ちのiPadOS 14.6のiPad Pro M1 2021のアップデートを実施しました。

アップデートのサイズや所要時間は、iPadの機種、アップデート前の環境、通信環境に大きく依存しますが、筆者の環境では次のとおりです。

#	機種	更新前 バージョン	サイズ	全体 所要時間	ダウンロード 所要時間	インストール 所要時間	更新後 バージョン
1	iPad Pro M1 2021	iPadOS 14.6 （18F72）	1.17GB	21分	8分 ※1	13分	iPadOS 14.7 （18G69）

アップデートする際には、

• 最低45分、できれば90分以上iPadを使用しなくて済む時間
• 最低20%充電されていること
• 電源に接続された環境
• 安定したWi-Fi環境

を確保した上でアップデートをしてください。

iPadOS 14.7 の更新内容について

iPad上では【ソフトウェア・アップデート】画面で次のように表示されます。

iPadOS 14.6のM1 iPad Proのサイズは1.17GBでした。

「詳しい情報」をタップするとiPadOS 14.7の修正内容の詳細を確認できます。

「iPadOS 14 のアップデートについて」の「iPadOS 14.7」にも同様の内容が記載されており、

• HomePodのタイマーを管理する機能が“ホーム” Appに追加
• Podcastライブラリで、すべての番組を表示するか、フォローしている番組のみを表示するかを選択可能
• Apple Musicの“プレイリストを共有”メニューオプションが表示されない問題
• Apple Musicのロスレスオーディオとドルビーアトモスの再生が予期せず停止することがある問題
• メールメッセージを作成していると点字ディスプレイに無効な情報が表示される可能性がある問題
• iPadでUSB-C – 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタを使用すると、オーディオがスキップする場合がある問題

という6件の機能改善と問題の修正が含まれます。

iPadOS 14.7 のセキュリティアップデートについて

公式サイト「Appleセキュリティアップデート」で「iPadOS 14.7」をタップすると、iPadOS 14.6には18のカテゴリで43件のセキュリティ問題（CVE）への対応が含まれていることを確認できます。

#	カテゴリ	件数	CVE番号	iPad Pro 対象機種	iPad Air 対象機種	iPad 対象機種	iPad mini 対象機種
1	ActionKit	1	CVE-2021-30763	すべてのモデル	Air 2以降	第5世代以降	mini 4以降
2	Audio	1	CVE-2021-30781	すべてのモデル	Air 2以降	第5世代以降	mini 4以降
3	AVEVideoEncoder	1	CVE-2021-30748	すべてのモデル	Air 2以降	第5世代以降	mini 4以降
4	CoreAudio	2	CVE-2021-30775 CVE-2021-30776	すべてのモデル	Air 2以降	第5世代以降	mini 4以降
5	CoreGraphics	1	CVE-2021-30786	すべてのモデル	Air 2以降	第5世代以降	mini 4以降
6	CoreText	1	CVE-2021-30789	すべてのモデル	Air 2以降	第5世代以降	mini 4以降
7	Crash Reporter	1	CVE-2021-30774	すべてのモデル	Air 2以降	第5世代以降	mini 4以降
8	CVMS	1	CVE-2021-30780	すべてのモデル	Air 2以降	第5世代以降	mini 4以降
9	dyld	1	CVE-2021-30768	すべてのモデル	Air 2以降	第5世代以降	mini 4以降
10	Find My	1	CVE-2021-30804	すべてのモデル	Air 2以降	第5世代以降	mini 4以降
11	FontParser	3	CVE-2021-30760 CVE-2021-30788 CVE-2021-30759	すべてのモデル	Air 2以降	第5世代以降	mini 4以降
12	Identity Service	1	CVE-2021-30773	すべてのモデル	Air 2以降	第5世代以降	mini 4以降
13	Image Processing	1	CVE-2021-30802	すべてのモデル	Air 2以降	第5世代以降	mini 4以降
14	ImageIO	2	CVE-2021-30779 CVE-2021-30785	すべてのモデル	Air 2以降	第5世代以降	mini 4以降
15	Kernel	2	CVE-2021-30769 CVE-2021-30770	すべてのモデル	Air 2以降	第5世代以降	mini 4以降
16	libxml2	1	CVE-2021-3518	すべてのモデル	Air 2以降	第5世代以降	mini 4以降
17	Measure	7	CVE-2018-25010 CVE-2018-25011 CVE-2018-25014 CVE-2020-36328 CVE-2020-36329 CVE-2020-36330 CVE-2020-36331	すべてのモデル	Air 2以降	第5世代以降	mini 4以降
18	Model I/O	3	CVE-2021-30796 CVE-2021-30792 CVE-2021-30791	すべてのモデル	Air 2以降	第5世代以降	mini 4以降
19	TCC	1	CVE-2021-30798	すべてのモデル	Air 2以降	第5世代以降	mini 4以降
20	WebKit	4	CVE-2021-30758 CVE-2021-30795 CVE-2021-30797 CVE-2021-30799	すべてのモデル	Air 2以降	第5世代以降	mini 4以降
21	Wi-Fi	1	CVE-2021-30800	すべてのモデル	Air 2以降	第5世代以降	mini 4以降

iPadOS 14.7 への更新手順

iPadOS 14.7 にアップデートされたことの確認手順

おわりに

前回のメジャーアップデートから8週間とちょい。2連続でのメジャーアップデートとなりました。

iPhoneのOSであるiOS 14.7とは2日遅れてのリリースとなりました。

基本となる部分は一緒かと思うのですが、iPadはノーマル、Air、Pro、miniと機種がたくさんあるので確認などが遅れたりしたのかもしれませんね。

今後、不具合や追加情報などありましたら追記していきます。

では、今回はこの辺で。