watchOS 8（19R346）リリース。年に1度のシステムアップグレード。46件の新機能、17件の機能改善、15件のセキュリティ問題に対応。更新すべきか否か？所要時間、サイズ、更新後の不具合の有無についてご紹介

2021年9月21日。watchOS 8（19R346）がリリースされました。前回のリリースから1週間。年に1度のシステムアップグレードです。

11のカテゴリで46件の新機能、17件の機能改善、9つのカテゴリで15件のセキュリティ問題（CVE）に対応しています。

実際にwatchOS 8にアップグレードした結果も踏まえて、更新すべきか否か、更新内容、サイズ、時間、手順、更新後の不具合の有無などを紹介しています。

また、同日にiPhone用のiOS 15、iPad用のiPadOS 15がリリースされています。対象機器をお持ちの方は合わせてご確認ください。

watchOS 8 に更新すべき？待つべき？

今回のwatchOSのアップグレードはwatchOS 7.6.2からwatchOS 8へと1番目の数字が変更される年に1度のシステムアップグレードとなります。

watchOS 8では、

• 11のカテゴリで46件の新機能
• 17件の機能の改善
• 9つのカテゴリで15件のセキュリティ問題への対応

が含まれています。

watchOS 8にアップグレードしても良い方は次のとおりです。

• ペアのiPhoneを iOS 15 にアップグレードした方
• watchOS 8 の新機能を使いたい方
• セキュリティ意識の高い方
• 最新版を利用したい方

反対にアップグレードを待った方が良いのは、

• 慎重派な方
• 問題が発生した場合に対処か困難な方

です。

通常2週間以内にwatchOSまたはiOSで正式リリースして判明した不具合を修正するアップデートがリリースいます。

なので、慎重派の方は1ヶ月ぐらいは待った方が良いと考えます。

watchOS 8 に更新後の不具合について

2021年9月22日23:00現在、Apple Watch Series 6をwatchOS 8にアップグレードしましたが、次のような不具合・問題は発生していません。

• 起動しなくなる
• 再起動を繰り返す
• 通信しない
• 利用できない

その他、何か見つけた際には適宜更新します。

watchOS 8 のアップグレードのサイズ、所要時間について

watchOS 7.6.2 の Apple Watch Series 6 を watchOS 8 にアップグレードしたときのサイズ、所要時間は次の通りです。

#	機種	更新前 バージョン	サイズ	全体 所要時間	ダウンロード 所要時間	インストール 所要時間	更新後 バージョン
1	Apple Watch Series 6 44mm	7.6.2 （18U80）	1.2GB	不明	不明 ※1	11分	8.0 （19R346）

watchOSのアップグレードは、

1. インターネットからiPhoneへのアップグレードファイルのダウンロード
2. iPhoneからApple Watchへのアップグレード

と2段階のインストールとなるため、インターネット接続環境、iPhone – Apple Watchの通信状況に大きく依存します。

最低45分以上、可能であれば60分程度、iPhoneならびにApple Watchを利用しなくても問題のないタイミングでアップグレードを実施してください。

Apple Watch Series 3などで、アプリ、音楽などを多数入れている場合などストレージ容量が少ない場合、インストールに数時間かかることもありますので、ご注意ください。

また、watchOSの更新については、

• Apple Watchが充電器に接続されていること
• Apple Watchが50%以上充電されていること
• Apple WatchとペアリングしているiPhoneが同一のWi-Fiに接続されていること
• Apple Watchの使用可能容量が3GB以上あること

を確認の上、アップグレードを行うようにしてください。

watchOS 8 の更新内容

Watchアプリのソフトウェア・アップデートには次の画面が出てきます。

「詳しい情報」をタップすると詳細が表示されます。

公式サイト「watchOS 8 のアップデートについて」の「watchOS 8」にも同様の記載があります。

watchOS 8 では 11のカテゴリで46件の新機能と、17件のその他の機能と改善点があります。

#	カテゴリ	件数
1	文字盤	2件
2	ホーム	5件
3	ウォレット	5件
4	ワークアウト	6件
5	Fitness+	7件
6	マインドフルネス	3件
7	睡眠	5件
8	メッセージ	3件
9	写真	4件
10	探す	3件
11	天気	3件
–	その他の機能と改善点	17件

日本における watchOS 8 の機能の対応状況

日本における watchOS 8 の機能の対応状況は次のとおりです。

大分類	中分類・小分類	日本での対応状況
Siri	Siri	○
	話せるSiri	○
	Hey Siri	○
	手首を上げて話す	○
	翻訳	○（日本語<->英語・北京語・韓国語）
	デバイス上の音声入力	×（非対応）
ブランドサービス	血中酸素ウェルネスアプリ	○
	心拍数による周期記録の予測	○
	心電図	○
	不規則な心拍の通知	○
	友達を探す	○
	ファミリー共有設定	○
	トランシーバー	○
	News	×（非対応）
	指書き入力	×（非対応）
	音声入力	○
	学生証	×（非対応）
	Radio	○
	空気質指標	×（非対応）
	VoiceOver	○
	海外における緊急通報	○
Apple Music	Apple Music	○
オーディオブック	オーディオブック	○
Podcast	Podcast	○
Apple Pay	Apple Pay	○
	アプリケーション内での支払い	○
Appleのマップ	経路案内：この周辺	○
	経路案内：経路の統合	○
	経路案内：ターンパイターン	○
	自転車での経路	×（非対応）

watchOS 8 のセキュリティアップデートについて

公式サイト「Apple セキュリティアップデート」で「watchOS 8」確認すると、watchOS 8では9つのカテゴリで15件のセキュリティ問題（CVE）に対応していることがわかります。

#	カテゴリ	件数	CVE番号	Apple Watch 対象機種
1	Accessory Manager	1件	CVE-2021-30837	Series 3以降
2	AppleMobileFileIntegrity	1件	CVE-2021-30811	Series 3以降
3	FontParser	3件	CVE-2021-30841 CVE-2021-30842 CVE-2021-30843	Series 3以降
4	ImageIO	2件	CVE-2021-30835 CVE-2021-30847	Series 3以降
5	Kernel	1件	CVE-2021-30857	Series 3以降
6	libexpat	1件	CVE-2013-0340	Series 3以降
7	Preferences	2件	CVE-2021-30855 CVE-2021-30854	Series 3以降
8	WebKit	3件	CVE-2021-30846 CVE-2021-30849 CVE-2021-30851	Series 3以降
9	Wi-Fi	1件	CVE-2021-30810	Series 3以降

watchOS 8 へのアップデート手順

watchOS 8へのアップデート手順は次のとおりです。

watchOS 8 にアップデートされたことの確認

iPhoneやApple Watchでアップデートされたことを確認するには次の手順で確認します。

おわりに

Apple Watch 7の発売が9/24(金)に予定されていることもあり、前回のリリースから1週間でのアップグレード。

次の1年を担うベースのOSです。

記事執筆時点でほぼ2日利用していますが、一番の特徴はワークアウトに追加されたサイクリングが、自転車で10分ぐらいかかる駅、あるいは、5分ぐらい離れたスーバーなどに行くときに反応すること。

ワークアウトなのかなぁ。とも思いつつ、つい「開始」「終了」してしまっています。

あとはMacのロック解除や時計やアラームといった従来の機能しか今のところ使っていないので特に印象に残っていません。

「これは！」という機能に気づいたり、不具合があった場合には更新します。

では、今回はこの辺で。