AirPodsへの対応を含む17件の新機能・バグ修正・改善および17件のCVEへの対応が行われています。 アップデートすべきか否か、サイズ、更新所要時間、更新内容、更新後不具合などについて紹介します。 セキュリティコンテンツへの対応についてはmacOS Mojave 10.14.6用のセキュリティアップデート2019-001、macOS High Sierra 10.13.6用のセキュリティアップデート2019-006もリリースされているので、旧OSを利用の方はアップデートすることをオススメします。 また、iPhone用のiOS13.2、iPad用のiPadOS13.2、Apple Watch用のwatchOS6.1がリリースされています。 [card id=”64040″ target=”_blank”] [card id=”64065″ target=”_blank”] [card id=”64106″ target=”_blank”] 合わせてご確認ください。
macOS Catalina 10.15.1アップデート アップデートすべき?待つべき?
macOS Catalina 10.15.1アップデートは、3番目の数字が加わるメンテナンスリリースの位置づけ。 とは言っても、- AirPods Proへの対応を含む17件の新機能・バグ修正・改善
- 16件のセキュリティコンテンツ(CVE)への対応
- AirPods Proを利用したい方
- macOS Catalina 10.15にした方
- iOS、iPadOSを10.13以降にアップデートした方
macOS Catalina 10.15.1アップデート 更新後の不具合の有無について
2019年11月2日12:30現在、- MacBook Retina Early 2015
- MacBook Retina Early 2016
- MacBook Pro 13-inch 2016 Two Thunderbolt 3 ports
- 起動しない
- 再起動を繰り返す
- 通信できない
- インストール用ファイルのダウンロードが中々完了しない
- iOS13.2のiPhoneでインターネット共有(テザリング)で接続した状態で、PhotoSyncを使って画像ファイルを転送している最中にネットワークが切れ画像か送れない
- 写真アプリでiPhoneの写真が数時間経っても表示されない
- イメージキャプチャでiPhoneの写真が数時間経っても表示されない
macOS Catalina 10.15.1アップデート サイズ、更新所要時間は?
実機で確認したmacOS Catalina 10.15.1アップデートのサイズ、更新所要時間は次のとおりです。機種 | 更新前 バージョン | サイズ | 全体 所要時間 | ダウンロード 所要時間 | インストール 所要時間 | 更新後 バージョン |
---|---|---|---|---|---|---|
Macbook Retina, 12-inch, Early 2016 | 19A602 | 4.49GB | 104分 | 65分 ※1 | 42分 | 19B88 |
Macbook Retina, 12-inch, Early 2016 | 19A602 | 4.49GB | 107分 | 75分 ※2 | 29分 | 19B88 |
Macbook Pro, 13-inch, 2016, Two Thunderbolt 3 ports | 19A602 | 4.49GB | 162分 ※3 | 15分 ※3 | 32分 | 19B88 |
※1:ドコモSIMを入れたiPhone XS Maxをテザリングで利用。ダウンロード最後の方で不注意で電源オフにしてしまい、再度途中からダウンロードし直し ※2:ダウンロードが完了しない現象が発生し、数回ダウンロードに失敗 ※3:ダウンロードが完了しない現象が発生し、複数回再ダウンロード、再起動を実施、途中昼食で1時間程度触らない時間があった
最低2時間、できれば3時間Macを使わずに済む時間を確保ください。 TimeMachineによるバックアップを行う場合にはプラスαの時間を確保してください。 Macbookに関しては、- 安定・高速なWi-FI接続、または、有線LAN
- 電源
macOS Catalina 10.15.1アップデート 修正内容について
「ソフトウェア・アップデート」の画面には次のように表示されます。 「詳しい情報…」をクリックすると詳細が表示されます。 2019年10月17日15:00現在、Appleの公式サイトには「What’s now in the updates for macOS Catalina」という英語の情報しか記載されていませんが、AirPods Proへの対応や絵文字アップデート、Siriの新しいプライバシー設定を含む17件の新機能、バグ修正、改善が含まれています。macOS Catalina 10.15.1The macOS Catalina 10.15.1 update includes updated and additional emoji, support for AirPods Pro, HomeKit Secure Video, HomeKit-enabled routers, and new Siri privacy settings, as well as bug fixes and improvements. EmojiAirPods support
- Over 70 new or updated emoji, including animals, food, activities, new accessibility emoji, gender-neutral emoji, and skin tones selection for couple emoji
Home app
- AirPods Pro support
Siri
- HomeKit Secure Video enables you to privately capture, store, and view encrypted video from your security cameras and features people, animal, and vehicle detection
- HomeKit enabled routers let you control how your HomeKit accessories communicate over the internet or in your home
- Adds support for AirPlay 2-enabled speakers in scenes and automations
This update also includes the following bug fixes and improvements:
- Privacy settings to control whether or not to help improve Siri and Dictation by allowing Apple to store audio of your Siri and Dictation interactions
- Option to delete your Siri and Dictation history from Siri Settings
Enterprise content
- Restores the ability to view file names in the All Photos view in Photos
- Restores the ability to filter by favorites, photos, videos, edited, and keywords in Days view in Photos
- Fixes an issue where Messages would only send a single notification when the option to repeat alerts was enabled
- Resolves an issue that caused Contacts to launch to the previously opened contact instead of the contact list
- Adds a two-finger swipe gesture for back navigation in Apple News
- Resolves issues that may occur in the Music app when displaying playlists inside folders and newly added songs in the Songs list
- Improves reliability of migrating iTunes library databases into the Music, Podcasts, and TV apps
- Fixes an issue where downloaded titles were not visible in the Downloads folder in the TV app
- When using the built-in keyboard with a non-U.S. keyboard layout, passwords with certain characters are no longer rejected at the Mac login window.
- When sign in with Apple ID is not allowed by a configuration profile, the Sign In button in System Preferences is now dimmed.
macOS Catalina 10.15.1アップデート セキュリティコンテンツについて
公式サイト「Apple セキュリティアップデート」から「macOS Catalina 10.15.1、セキュリティアップデート 2019-001、セキュリティアップデート 2019-006 のセキュリティコンテンツについて」によると、トータル33件(うちmacOS Catalina 10.15向け16件)のCVEに対応しています。macOS Catalina 10.15.1、セキュリティアップデート 2019-001、セキュリティアップデート 2019-0062019 年 10 月 29 日リリース アカウントApp Store
- 対象 OS:macOS Catalina 10.15
- 影響:リモートの攻撃者が、メモリを漏洩させる可能性がある。
- 説明:入力検証を強化することで、領域外読み込みに対処しました。
- CVE-2019-8787:ダルムシュタット工科大学 Secure Mobile Networking Lab の Steffen Klee 氏
AppleGraphicsControl
- 対象 OS:macOS Catalina 10.15
- 影響:ローカルの攻撃者が、以前にログイン済みのユーザのアカウントに有効な資格情報がなくてもログインできる可能性がある。
- 説明:ステート管理を改善し、認証の脆弱性に対処しました。
- CVE-2019-8803:Kiyeon An 氏、차민규 (CHA Minkyu) 氏
AppleGraphicsControl
- 対象 OS:macOS Catalina 10.15
- 影響:アプリケーションが、制限されたメモリを読み取れる可能性がある。
- 説明:入力のサニタイズ処理を強化し、検証の脆弱性に対処しました。
- CVE-2019-8817:Arash Tohidi 氏
関連ドメイン
- 対象 OS:macOS High Sierra 10.13.6、macOS Mojave 10.14.6
- 影響:アプリケーションにシステム権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。
- 説明:メモリ処理を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。
- CVE-2019-8716:Qi’anxin Group の Legendsec の Codesafe Team の Zhiyi Zhang 氏、Qihoo 360 Vulcan Team の Zhuo Liang 氏
オーディオ
- 対象 OS:macOS Catalina 10.15
- 影響:URL の処理が適切を欠き、データが流出する可能性がある。
- 説明: URL の解析に脆弱性が存在します。入力検証を強化し、この脆弱性に対処しました。
- CVE-2019-8788: Juha Lindstedt 氏 (パキスタン)、Mirko Tanania 氏、Zero Keyboard Ltd の Rauli Rikama 氏
オーディオ
- 対象 OS:macOS High Sierra 10.13.6、macOS Mojave 10.14.6
- 影響:悪意を持って作成されたオーディオファイルを処理すると、任意のコードが実行される可能性がある。
- 説明:ステート管理を改善し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。
- CVE-2019-8706:Ant-financial Light-Year Security Lab の Yu Zhou 氏
ブック
- 対象 OS:macOS High Sierra 10.13.6、macOS Catalina 10.15
- 影響:アプリケーションにシステム権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。
- 説明:メモリ処理を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。
- CVE-2019-8785:Google Project Zero の Ian Beer 氏
- CVE-2019-8797:SSD Secure Disclosure に協力する 08Tc3wBB 氏
連絡先
- 対象 OS:macOS Catalina 10.15
- 影響:悪意を持って作成された iBooks ファイルを解析すると、ユーザ情報が漏洩する可能性がある。
- 説明:symlinks の処理に、検証不備の脆弱性がありました。この問題は、シンボリックリンクの検証を強化することで解決されました。
- CVE-2019-8789:ルーベン・カトリック大学 imec-DistriNet の Gertjan Franken 氏
CUPS
- 対象 OS:macOS Catalina 10.15
- 影響:悪意のある連絡先を処理すると、UI を偽装される可能性がある。
- 説明:ステート管理を改善し、ユーザインターフェイス不一致の脆弱性に対処しました。
- CVE-2017-7152:Thinking Objects GmbH (to.com) の Oliver Paukstadt 氏
CUPS
- 対象 OS:macOS High Sierra 10.13.6、macOS Mojave 10.14.6
- 影響:ネットワーク上の特権的な地位を利用した攻撃者が、重要なユーザ情報を漏洩させる可能性がある。
- 説明:入力検証を強化し、入力検証の脆弱性に対処しました。
- CVE-2019-8736:ING Tech Poland (ingtechpoland.com) の Pawel Gocyla 氏
CUPS
- 対象 OS:macOS High Sierra 10.13.6、macOS Mojave 10.14.6
- 影響:悪意を持って作成された文字列を処理すると、ヒープ破損が起きる可能性がある。
- 説明:メモリ処理を強化し、メモリ消費の脆弱性に対処しました。
- CVE-2019-8767:Stephen Zeisberg 氏
ファイルの隔離
- 対象 OS:macOS High Sierra 10.13.6、macOS Mojave 10.14.6
- 影響:ネットワーク上で特権的な地位を悪用した攻撃者から、サービス運用妨害を受ける可能性がある。
- 説明:検証を強化し、サービス運用妨害の脆弱性に対処しました。
- CVE-2019-8737:ING Tech Poland (ingtechpoland.com) Pawel Gocyla 氏
ファイルシステムイベント
- 対象 OS:macOS High Sierra 10.13.6、macOS Mojave 10.14.6
- 影響:悪意のあるアプリケーションに権限を昇格される可能性がある。
- 説明:この問題は、脆弱なコードを削除することで解決されました。
- CVE-2019-8509:Ant-Financial LightYear Labs の CodeColorist 氏
グラフィックス
- 対象 OS:macOS High Sierra 10.13.6、macOS Catalina 10.15
- 影響:アプリケーションにシステム権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。
- 説明:メモリ処理を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。
- CVE-2019-8798:Trend Micro の Zero Day Initiative に協力する ABC Research s.r.o.
グラフィックドライバ
- 対象 OS:macOS High Sierra 10.13.6、macOS Mojave 10.14.6
- 影響:悪意のあるシェーダーを処理すると、アプリケーションが予期せず終了したり、任意のコードが実行されたりする可能性がある。
- 説明:入力検証を強化し、複数のメモリ破損の脆弱性に対処しました。
- CVE-2018-12152:Cisco Talos の Piotr Bania 氏
- CVE-2018-12153:Cisco Talos の Piotr Bania 氏
- CVE-2018-12154:Cisco Talos の Piotr Bania 氏
Intel Graphics Driver
- 対象 OS:macOS Catalina 10.15
- 影響:アプリケーションにシステム権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。
- 説明:メモリ処理を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。
- CVE-2019-8784:Webinar, LLC の Vasiliy Vasilyev 氏および Ilya Finogeev 氏
IOGraphics
- 対象 OS:macOS Catalina 10.15
- 影響:アプリケーションにシステム権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。
- 説明:メモリ処理を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。
- CVE-2019-8807:Didi Research America の Yu Wang 氏
iTunes
- 対象 OS:macOS High Sierra 10.13.6、macOS Mojave 10.14.6
- 影響:ローカルユーザにシステムを突然終了されたり、カーネルメモリを読み取られる可能性がある。
- 説明:配列境界チェック機能を改善することで、領域外読み込みの脆弱性に対処しました。
- CVE-2019-8759:360 Nirvan Team の another 氏
カーネル
- 対象 OS:macOS Catalina 10.15
- 影響:信頼されていないディレクトリで iTunes のインストーラを実行すると、任意のコードが実行される可能性がある。
- 説明:iTunes のセットアッププログラムにおけるダイナミックライブラリの読み込み処理に問題がありました。この問題は、パスの検索を改善することで解決されました。
- CVE-2019-8801:Qihoo 360 CERT の Hou JingYi 氏 (@hjy79425575)
カーネル
- 対象 OS:macOS Catalina 10.15
- 影響:アプリケーションが、制限されたメモリを読み取れる可能性がある。
- 説明:入力のサニタイズ処理を強化し、検証の脆弱性に対処しました。
- CVE-2019-8794:SSD Secure Disclosure に協力する 08Tc3wBB 氏
カーネル
- 対象 OS:macOS High Sierra 10.13.6、macOS Mojave 10.14.6、macOS Catalina 10.15
- 影響:アプリケーションにカーネル権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。
- 説明:メモリ処理を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。
- CVE-2019-8786:匿名の研究者
libxml2
- 対象 OS:macOS High Sierra 10.13.6、macOS Mojave 10.14.6
- 影響:悪意のあるアプリケーションが、カーネルメモリのレイアウトを判断できる可能性がある。
- 説明:IPv6 パケットの処理に、メモリ破損の脆弱性が存在します。この問題はメモリ管理を改善することで解決されました。
- CVE-2019-8744:Qihoo 360 Vulcan Team の Zhuo Liang 氏
libxslt
- 対象 OS:macOS High Sierra 10.13.6、macOS Mojave 10.14.6
- 影響:libxml2 に複数の脆弱性がある。
- 説明:入力検証を強化し、複数のメモリ破損の脆弱性に対処しました。
- CVE-2019-8749:OSS-Fuzz により検出
- CVE-2019-8756:OSS-Fuzz により検出
マニュアルページ
- 対象 OS:macOS High Sierra 10.13.6、macOS Mojave 10.14.6
- 影響:libxslt に複数の脆弱性がある。
- 説明:入力検証を強化し、複数のメモリ破損の脆弱性に対処しました。
- CVE-2019-8750:OSS-Fuzz により検出
PluginKit
- 対象 OS:macOS High Sierra 10.13.6、macOS Catalina 10.15
- 影響:悪意のあるアプリケーションがルート権限を取得できる場合がある。
- 説明:ロジックを改良し、検証の脆弱性に対処しました。
- CVE-2019-8802:Csaba Fitzl 氏 (@theevilbit)
PluginKit
- 対象 OS:macOS High Sierra 10.13.6、macOS Mojave 10.14.6
- 影響:ローカルユーザが、任意のファイルの存在を確認できる可能性がある。
- 説明:制限を強化し、ロジックの脆弱性に対処しました。
- CVE-2019-8708:匿名の研究者
システム機能拡張
- 対象 OS:macOS High Sierra 10.13.6、macOS Mojave 10.14.6
- 影響:アプリケーションにシステム権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。
- 説明:メモリ処理を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。
- CVE-2019-8715:匿名の研究者
UIFoundation
- 対象 OS:macOS Catalina 10.15
- 影響:アプリケーションにシステム権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。
- 説明:エンタイトルメントの確認処理に検証不備の脆弱性がありました。この問題は、プロセスエンタイトルメントの検証を強化することで解決されました。
- CVE-2019-8805:VMware Carbon Black TAU の Scott Knight 氏 (@sdotknight)
- 対象 OS:macOS High Sierra 10.13.6、macOS Mojave 10.14.6
- 影響:悪意を持って作成されたテキストファイルを解析すると、ユーザ情報が漏洩する可能性がある。
- 説明:この問題は、チェックを強化することで解決されました。
- CVE-2019-8761:SpectX の Renee Trisberg 氏
ご協力いただいたその他の方々CFNetworkカーネル
- Google の Lily Chen 氏のご協力に感謝いたします。
libresolv
- Google Project Zero の Brandon Azad 氏および Google Project Zero の Jann Horn 氏のご協力に感謝いたします。
Postfix
- Google の enh 氏のご協力に感謝いたします。
プロファイル
- Puppet の Chris Barker 氏のご協力に感謝いたします。
python
- Csaba Fitzl 氏 (@theevilbit) のご協力に感謝いたします。
VPN
- 匿名の研究者のご協力に感謝いたします。
- Second Son Consulting, Inc. の Royce Gawron 氏のご協力に感謝いたします。
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